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2020.06.01更新
 

時短洗髪。現代女性御用達、「ドライシャンプー」。
 

育児や家事、仕事に女子会(?)と多忙な毎日を送る働く女性たち(20〜40代)の60%以上が“お風呂・洗髪が面倒”と感じており、34%が“疲れて髪を洗わずに過ごす日がある”とのこと(資生堂調査)。そんな切実な背景もあってか、水やお湯を使わずに髪の汚れを落としてくれる「ドライシャンプー」の需要が高まっています。これまでは、病院・介護福祉施設のケア用品として、また災害時のシャワーが使えない現場の非常時向け防災用品として重宝がられていました。しかし最近では、通勤や外回り、ジムやヨガで汗をかいた後、風邪をひいた時など、髪をさっぱりしたいけどシャワーを浴びられない状況下でのヘアケアアイテムとして普段使いに利用し始めたことで売り上げが急増。

現在、市販されているドライシャンプーには5つのタイプがあります。

ミストとパウダーの2種類ある“スプレータイプ”。
植物由来成分配合で低刺激が特徴の“パウダータイプ”。
泡を手にとって髪や頭皮に塗布するため、通常のシャンプー感覚で使える“フォーム(泡)タイプ”。
1カ所につき1プッシュずつ、頭全体で10カ所ほどにジェル状の液体を塗布して頭皮になじませる“ジェルタイプ”。
これらの塗布タイプと違い、ウエットティッシュ感覚で髪の汚れを拭き取るだけの“シートタイプ”も携帯用として人気です。

大手メーカーも積極的に新製品を投入。[資生堂]から昨秋、ジェルタイプの「TSUBAKI お部屋でシャンプー」(1050円前後)が発売されました。ミントや緑茶成分が頭皮のベタつきやニオイをすっきりさせつつ、ツバキオイルエッセンスやレモン果実水など、100%天然由来の美容成分で髪も気分もさっぱり。
[コーセー]も今春、パウダースプレータイプの「スティーブンノル ドライシャンプーN」(1300円前後)を発売。植物由来のパウダーとシリカパウダーが頭皮と髪の根本の皮脂を吸着して、さらさらの髪にしてくれます。

近年、毎日の洗髪(通常の洗い流し)は、髪にダメージを与えてしまうというスカルプケアの意識の高まりもあり、海外ではむしろ毎日シャンプーするほうが珍しいといわれています。そんな影響もあり、ドライシャンプーの使用頻度は高まる一方。
“泡立てて洗い流してこそシャンプー”という根強い考え方に対抗し、バスルームを飛び出した新たな洗髪習慣の提案。使ってみたら意外と使い勝手がいい、というのが共通した感想で、酷暑の外出時、冷感スプレーや制汗シートなどと並ぶお役立ちアイテムになれるか-----水なし洗髪“部屋シャン”の今後の活躍ぶりに注目です。


※参考:
資生堂           https://www.shiseido.co.jp/
コーセー          https://www.kose.co.jp/
日経MJ(2020年2月7日付)






飲めなくても、飲まなくても-----広がる、「ノンアル」ムーブメント。
 

今や、“お酒”や“飲み会”に後ろ向きなイメージを持つ人が増えているようです。
20代男性の飲酒率は16.2%と、1997年の半分程度にまで落ち込み、お酒を“やめた”“ほとんど飲まない”を合わせた“飲まない”層は、20代男性で51.4%、女性62.1%と、俗に言う“アルコール離れ”は加速する一方(厚労省)。中でも注目すべきは、“お酒は嫌いじゃないし飲めるけど、あえて飲まない”という層が、男性で28.6%、女性で24.7%と、ほぼ四分の一近くを占めている点です。

日本の若者に限らず、“飲まない”層の増加は世界的な潮流になりつつあります。

英国では、毎年1月は国を挙げての禁酒月間としてアルコール抜きの生活を提唱する「ドライ・ジャニュアリー」という動きが。米国では、ミレニアル世代(30〜40歳代)を中心に、健康維持の観点から、アルコールを口にしない「ソーバー(しらふの)・キュリアス(好奇心の強い)」という言葉が生まれ、ライフスタイルのトレンドとなっています。

日本でも昨年、いままで冷遇(?)されてきた下戸たちが反旗をひるがえし、酒を飲まない人たちの情報交換の場「ゲコノミスト」をフェイスブック上で発足。半年で3000人超のメンバーが集結し、下戸の、下戸による、下戸のための新たな文化・経済圏が広がろうとしています。水やお茶ではなく、下戸が楽しめる新しいドリンク体験を提供していけば、潜在的“ゲコノミクス”効果は3000億円以上と試算されています。

ノンアルコール(以下、ノンアル)飲料の波は、ビールを筆頭に、ワイン、酎ハイ、カクテル、甘酒、梅酒、そして焼酎や日本酒に至るまで広がりつつあります。それに伴い、ノンアルを売りにしたレストランやバーも相次いで誕生。

以前は、やむをえず、しかたがないから的な動機で飲むことが多かったノンアル飲料も、近ごろは味のレベルアップが目覚ましく、“おいしくなったから”と積極的に口にする人が増加。

2019年のノンアル飲料全体の市場規模は、10年前と比べて4倍以上に拡大しています(サントリー調べ)。

片や、商品としてのノンアル飲料の市場拡大。もう一方では、ライフスタイルの価値観として、文字通り“アルコールNO!”の世界的ウエーブ。

たばこが隅っこに追いやられてしまったような規制が、お酒で起こるとは思いませんが、ここは、「吸う人も吸わない人も心地よい共存社会を」というJTのスローガンを、「飲む」に置き換えてかみしめたいと思います。


※参考:
厚生労働省          http://www.mhlw.go.jp/
サントリーホールディングス  http://www.suntory.co.jp/
アサヒビール         http://www.asahibeer.co.jp/
キリンビール         http://www.kirin.co.jp/
朝日新聞(2020年1月3日付)
日経MJ(2020年2月21日付)



スポーツ用品の技術が、生活雑貨に活かされます。
 

例えば、過酷な環境に耐え得る特殊な布を何層も重ね、断熱効果と軽さを実現した宇宙服で培った技術が、登山での体温低下や炎天下での体温上昇を防ぐブランケットなどに応用されているように。
あるいは、“パリ・ダカールラリー”の超ラフロードを走破するレースカーの高度なメカニックが、街なかを走る一般の車に活かされているように。

今、ある目的で作られたモノの特性の一部が、別の分野のモノに使われることで新しい特性としてアピールするといった製品が数多く生まれています。それは、企業と企業、人と人のコラボとはひと味違う、いわばモノ同士の技術融合ともいえる動きで、分野を問わず、まさに縦横無尽に行き交っています。

このコンセプトをいち早く取り入れ、世界的な流行となっているのが「アスレジャー」というファッションスタイルです。“アスレチック=運動競技”と“レジャー”の要素を掛け合わせたもので、スポーツシーンで着るウエアの機能性と快適性を普段の街着に取り入れるという、今や、一種のライフスタイルを具現化するアイテムとして支持されています。

最近では、そのスピリッツが生活雑貨にまで及んできています。

昨秋発売された[ゼブラ]のシャープペンシル「マイティグリップ」(税別600円)には、テニスやバドミントンのラケットのグリップに巻くテープが応用されています。テープは、実際にプロ仕様のラケットを製作する会社に依頼した“本物”で、吸水性が高く、汗ばんでも滑りにくいという特性が、握り続ける筆記具とも相性抜群。ペンのグリップ部分に、触り心地や太さなど、好きなように巻いて自分仕様にカスタマイズできます(商品1本に1枚のテープが付属)。

[ミズノ]は、野球のグラブに使う牛革の、強度や耐久性、そして使うほどに味が醸し出るエイジング効果を活かして、バッグ類から財布、パスケース、ソファなどの「グラブレザーコレクション」を展開。

また、ダンスウエアや競泳用水着などの縫製技術を活かして、耳に掛けない新構造のマスクを開発したのは、従業員8人で運営する[ジーンスレッド](佐賀)。昨年末に発売された「ナノプラチナデイマスク」(税込6800円)は、外側に抗菌・抗ウイルス作用のある生地を、内側には抗菌と保湿機能に優れた素材を使用。外・内・芯部分と3層からなる伸縮性の異なる生地を立体的に縫製する技術が快適なフィット感の実現につながりました。洗って繰り返し使えるエコマスクです。

スポーツ用品メーカーにとっては、高い技術力が異分野進出のきっかけとなり、事業拡大の好機に。一方、生活雑貨メーカーにとっても、先端技術の導入が製品の機能を革新的に高め、消費者へのアピール度アップに貢献-----今後はいっそう、この融合が活発に行われ、私たちの身の回りで当たり前のように浸透、定着していくと思われます。


※参考:
ゼブラ           https://www.zebra.co.jp/
ミズノ           https://www.mizunoshop.net/
ジーンスレッド       http://www.genethread.net/
日経MJ(2020年2月21日付)



 
 
 
 
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