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2009.08.01更新
 

“腕”も“サービス”も商品です。広がる外食の「社内資格制度」
 

大節約時代といわれる中にあっても健闘してきた外食市場ですが、ついに08年はファストフードなどを除いて前年実績割れとなりました。3年ぶりのことでした。

しかし、そんな“いま”だからこそ、提供する商品や接客サービスの質の向上が望まれます。外食各社では、以前にも増して社内資格制度の拡充に力を入れ始めました。

中でもよく知られているのが、カフェチェーン店の「バリスタ」という資格です。主にエスプレッソマシンを使ってコーヒーをいれる高度な技術をはじめ、コーヒーの知識、接客までを身につけた人に与えられます。

「スターバックスコーヒー」では、バリスタを対象に「コーヒーマスター」制度を導入しています。その中でも、さらに豊富で高度な知識を持っている人だけに黒のエプロンを着けることが許されます。通常スタッフの緑色のエプロンに対し、憧れのブラックエプロンバリスタと言われるほど象徴的な存在です。

「ドトールコーヒー」では、以前からドトールコーヒーショップのスタッフを対象に「IRP経営学院」という研修機関を社内に設けており、「バリスタ講習会」などを実施。また店内の売店には、「コーヒーアドバイザー」と呼ばれる資格取得者が配備されています(全店ではない)。工場研修などを経て認定証とバッジが与えられたスタッフです。

ビヤ・パブの「キリンシティ」には、「キリンシティ大学」という社内研修機関があって、実践的なスキルを身につけると共に資格取得を支援しています。ドイツの伝統的な“ビール3回注ぎ”の技を認定する「ビヤマイスター資格」をはじめ、「ワインアドバイザー資格」「フードコーディネーター3級」などを取得するためのカリキュラムが用意されています。

ファミレスの「デニーズ」(セブン&アイ・フードシステムズ)では、自社のソムリエ育成を目的に、社内資格である「デニリエ」の検定制度を導入しています。社員だけではなく、パートタイマーまで含む全員が対象です。

ラーメンチェーンの「幸楽苑」は、ラーメンやギョーザなどの調理技術についてマイスター制度を導入し、社内認定しています。味のブレを無くするのが第一の狙いです。

社内での資格認定制度の他に、外部の機関による資格取得を奨励、支援しているところも少なくありません。サラダが中心のレストラン「シズラー」(ロイヤルホールディングス)では、従業員対象に「日本ベジタブル&フルーツマイスター協会」による「野菜ソムリエ」の取得を後押ししています。

なにか一つでも店の“個性”としてアピールできるものをつくり、客をつなぎ止め、リピーターを増やしたい。そんな思いが、こうした社内資格制度には込められています。

※参考:スターバックスコーヒージャパン  http://www.starbucks.co.jp/
ドトールコーヒー   http://www.doutor.co.jp/
キリンシティ   http://www.kirincity.co.jp/
セブン&アイ・フードシステムズ  http://www.7andi-fs.co.jp/
幸楽苑   http://www.kourakuen.co.jp/
ロイヤルホールディングス  http://www.royal.co.jp/
日経MJ(2009年5月8日付)


快進撃を続ける、常温レトルトカレー!
 

ご存知でしたか?日本は、インドに次いで世界第2位のカレー消費量を誇るカレー大国だったということを。そんなカレー大好き民族に、08年お正月、あるTV番組でイチロー選手がメジャーに移籍してからずっと“朝カレー”を実践し続けているという情報が流れるや、またたく間にカレーの効用が広がり、朝カレーブームに火がつきました。

「カレーを食べると脳内の血流量が増え、集中力や計算力が高まり、目の働きもよくなる」「体内のスイッチがONに切り替わるので、ビジネスマンや受験生にうってつけ」などなど。

商品的に朝カレーブームの定番化に貢献したのが、ハウス食品の「めざめるカラダ 朝カレー」の登場です。朝カレーのためのカレー、と明確にうたった最初の商品と言えます。この商品の開発キーワードは「朝」。朝食にかける平均時間が10分という調査結果を基に、温めずにすぐ食べられるという革新的なレトルトカレーが実現しました。

一般的なレトルトカレーは、動物性油脂を使っているため温めないと固まってしまいますが、植物性油脂を使うことで常温でもちょうどいい粘り気のある食感になるように仕上げられました。具材も、胃に負担をかけないようにとできるだけ細かく刻み、さらに、朝に摂りたい果物や野菜、ヨーグルトなどがバランスよく配合されて、ヘルシーへのこだわりも満たしています。

今年2月に登場した、エスビーの「いつでもちょこっとカレーな気分」も、温め不要のレトルトカレーで、モーニング用として人気です。

実はこれ以前に、温めずにそのままOKというレトルトカレーで爆発的にヒットした商品があります。江崎グリコから08年2月に発売された「ちょい食べ」シリーズです。1本30gの小容量のスティックタイプで4本パック。カレーとハヤシの2種類の味があり、“朝カレー用”とはひと言もうたってはいませんが、購入者の3割以上が朝カレーに利用しているという調査結果もあるほど。根強い固定ファンに支持された人気商品と言えます。

景気の悪化で残業が減り、サラリーマンをはじめ、世の中全体の時間の使い方も朝型へシフトしている傾向のいま。レトルトカレーの需要を、これまでの単身者から家族へと変えた朝カレーには、単にブームで終わりそうもないパワーを感じます。

※参考:ハウス食品   http://www.housefoods.jp/
エスビー食品  http://www.sbfoods.co.jp/
江崎グリコ   http://www.glico.co.jp/
日経MJ(2009年5月20日付)


野菜ジュースが清涼飲料水になった!?
 

日本で初めて「野菜ジュース」と呼ばれる飲み物が登場したのは、カゴメのトマトジュースで、今から76年も前(1933年)のことでした。やがて、野菜と果実がミックスされたり、90年代前半にはβ-カロテンの効果がうたわれたキャロットジュースが一世を風靡したり、私たちのライフスタイルの変化と健康意識の高まりに伴って野菜飲料も進化してきました。

いまの野菜飲料のトレンドは、“のどごし”です。

たしかに、カラダのためとはいえ、あの野菜飲料独特のドロリとした感じが苦手、という人も少なくないはず。そこで、「アサヒ飲料」と「カゴメ」の共同開発で今春誕生したのが、これまで飲んだことのない野菜飲料「Spo-Vege(スポベジ)」。“野菜を使用したナチュラル派のスポーツドリンク”という、全く新しい視点が生まれた野菜飲料です。アサヒ飲料が培ってきた水分の浸透力を速める技術と野菜飲料作りのプロであるカゴメのノウハウが融合し、運動後のカラダを優しくケアする野菜系スポーツドリンクに仕上がりました。

「伊藤園」も今春、新感覚の野菜飲料「スパークリング ベジ」を発売しました。20種類の野菜汁と3種の果汁を微炭酸で割るという、初めて体験する味わいの野菜飲料です。

また「カゴメ」単独では、「野菜生活100 Refresh!」が、水のようにゴクゴク飲めると、好評です。野菜の含有率を下げずに独自のクリアブレンド製法でサラッとした飲み口を実現。グレープフルーツ&レモンと青りんご&ライムの2種類の味があります。

各メーカーの商品に共通するトレンドは、“野菜飲料なのに飲みやすく、スッキリしたのどごし”と、どんどん清涼飲料化へ向かっているようです。08年には大きく落ち込んだ国内野菜飲料市場ですが、もう「野菜飲料=健康にいい」だけでは消費者のニーズをキャッチできないのかもしれません。

※参考:日経産業新聞(2009年5月1日付)
アサヒ飲料   http://www.asahiinryo.co.jp/
カゴメ     http://www.kagome.co.jp/
伊藤園     http://www.itoen.co.jp/


 
 
 
 
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