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2012.07.02更新
 

不漁が続くうなぎは、ナゾの多い魚だった!
 

土用の丑の日を前に高騰が続くうなぎ。そこには、3年連続の稚魚不漁が大きく影響しています。実は、うなぎの稚魚は天然資源に依存しています。そう「うなぎの養殖」とは、天然稚魚を成魚に育てることなのです。人工孵化や完全養殖の研究は進められていますが、産業として成立するには至っていません。というのもうなぎの生態は謎だらけ。うなぎは古代より世界で食べられていた魚ですが、さばく過程で誰1人として卵を見た人がおらず、「うなぎはオスしかいない」とされて研究が進まなかったのだそう。うなぎに雌雄があるのが判明したのは19世紀に入ってからのことです。

日本でもうなぎは古くから食用にされていたようで、万葉集にも「武奈伎(むなぎ)」として登場。食べ頃になると胸が黄色くなることから「胸黄(むなぎ)」とも呼ばれたとか。庶民の口に入るようになったのは江戸時代からで、栄養価の高い消化のいい食べ物として、愛されてきました。水から出しても体が濡れているかぎり生きているというたくましさゆえ、ヌルヌルと動き回るうなぎを調理するための専用包丁も生み出されています。

また東西の違いが顕著にあるのも、歴史あるうなぎならでは。たとえば、さばいて串を刺し一度蒸してから焼く関東に対し、関西は串刺し後そのまま焼きます。また、さばく時も、関東の「背開き」に対して関西は「腹開き」。これは、武士の町だった江戸で"腹を切る"に通ずるのを嫌がり、商人の町・大阪は"腹を割って話す"ことから、というのは、真偽はともかくよく知られた話ですね。

さて、「うなぎ上り」と言えば物価・温度、また人の地位などがみるみるうちにのぼること(広辞苑より)。うなぎの稚魚であるシラスウナギは川の河口から上流まで遡上する力が強いことから生まれた慣用句です。今後、うなぎの生産量がうなぎ上りに回復すること願いたいものですね。

※参考:
三河淡水グループ http://www.mikawasuisankakou.jp/
うなぎネット http://www.unagi.jp/
日本養鰻漁業協同組合連合会 http://www.wbs.ne.jp/bt/nichimanren/
うなぎミュージアム http://www.hamanako.com/unagi/
ジャパンウェブマガジンhttp://japan-web-magazine.com/japanese/japan-index.html


夏風の通り道に風鈴を置いて。
 

目に見えない風の存在を音で知らせてくれるような風鈴は、夏の風物詩の代表格です。

風鈴は「風鐸(ふうたく)」と呼ばれた、中国のお寺の軒先に魔除けとして吊り下げられた小さい鐘のようなものがはじまり。ガランガランと鳴り響く風鐸は、物事の吉兆を占うアイテムとしても用いられたそう。日本には仏教とともに伝わり、平安・鎌倉の貴族たちは縁側に下げることで疫病神が家の中に入って来ないよう祈ったという記録が残っています。

風鈴の音色には、小川のせせらぎや小鳥のさえずりなど心地よい音と同等の、3000ヘルツ以上の高周波音が含まれています。風に鳴る風鈴の音色を耳にすると、心が休まると同時に元気になるのはこのためでしょうか。

その心地よい音色を楽しめる場所やイベントが、今、全国各地で開かれています。境内いっぱいに風鈴を吊り下げたお寺や、俳句の短冊を下げた風鈴を電車内に飾った風鈴列車、街ぐるみで風鈴を飾る街など、実にさまざま。室内で楽しむ風鈴とはまた違ったスケール感で、夏の風情を五感で楽しめます。

引き続き節電が呼びかけられている今年の夏、先人たちの知恵と工夫を上手に取り入れる暮らしが見直されています。たまにはお部屋の窓を開けて室内に風の通り道をつくり、風の音に耳を傾けてみるのもいいかも知れません。

※参考:
津軽鉄道株式会社 http://tsutetsu.web.infoseek.co.jp/
旭観光協会 http://www.kankou-asahi.toyota.aichi.jp/
黄金崎クリスタルパーク http://www.kuripa.co.jp/
高野山真言宗別格本山 おふさ観音 http://www.ofusa.jp/
篠原風鈴本舗 http://www.edofurin.com/
江戸風鈴・篠原まるよし風鈴 http://www.sam.hi-ho.ne.jp/maruyosi/
株式会社 岩鋳 http://www.iwachu.co.jp/


食品添加物は悪者なの?
 

食品の製造・加工・保存を目的として食品に使用するものを、ひとくくりに食品添加物と呼びます。添加物というと何となく負のイメージを抱いてしまいますが、たとえば豆腐を作るときの「にがり」、こんにゃくを作るときの「消石灰」なども食品添加物の一つ。このように添加物は食品をつくったり品質を保ったり、栄養価を高めるなど食品をつくる上で欠かせないものです。そのため、すべての食品添加物を危険とみなしてしまうと、食生活が偏ってしまうといっても過言ではありません。

日本では、認められた添加物だけを食品に使うことができる方法をとっています。使用できる添加物のリストを作って公表するポジティブリスト方式は、世界に先がけて日本が最初に始めた方法で、今やほとんどの先進国が採用しています。また、世界レベルでは、WHO(世界保健機構)とFAO(国連食糧農業機関)が、その安全性をチェックしています。

現在国内で使われている食品添加物は、大きく分けて安全性と有効性を確認して厚生労働大臣が指定した「指定添加物」と、長年使用されてきた経験から人体に害がないと判断される「既存添加物」に分類され、指定添加物以外は「天然添加物」とも言われます。

もともと食品添加物は合成と天然というカテゴリーに分けられていたのですが、1995年に食品衛生法が改正され、研究結果や厳しい試験をクリアして安全基準を満たしたものは合成、天然に関係なく「指定添加物」となりました。では指定以外の「既存添加物」とはどんなものなのでしょうか。実はこの中には未だに安全性の試験が行われず、使用実績のみで認められているレベルのものがないとは言えないのです。今年5月に消費者庁から、既存添加物であるコチニール色素を含む食品や化粧品で呼吸困難などのアレルギー症状を示した事例報告があり、注意が呼びかけられたのは記憶に新しいところです。

とはいえ、冒頭に書いたようにむやみに食品添加物を恐れるのは得策ではありません。食品にはどんなものが何のために添加されているのかがわかるよう、表示に工夫がされています。食品の原材料欄に、保存料(ソルビン酸)などと書かれていますが、これは、カビや細菌の発育を抑制し、食品の保存性をよくし、食中毒を予防するために「ソルビン酸」が添加されています、という意味です。

「食の安全」への関心が高まっていることもあり、食品添加物にもいろいろな情報が出回っています。添加物が検索できるサイトもありますので、自分で調べ、理解・納得した上で上手に付き合っていきたいものです。

※参考:
日本食品添加物協会 http://www.jafa.gr.jp/
厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/
消費者庁 http://www.caa.go.jp/
MOTTO! 食品衛生 http://www1.odn.ne.jp/~cak40870/motto/Welcome.html
国立医薬品食品衛生研究所 http://www.nihs.go.jp/index-j.html
フジテレビ商品研究所 http://www.fcg-r.co.jp/research/index.htm


 
 
 
 
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