1月から4月にかけては、1年で火災の発生件数が最も多い時期。犠牲者は年間で1,000人を超えていて、約6割が65歳以上の高齢者です。しかもその大半が逃げ遅れなのだそう。そのため、万が一火災が発生した時にすばやく気づくための設備が「住宅用火災警報器」です。
アメリカやイギリスではすでに導入されていて効果をあげていることから、日本でも平成18年から新築の家への設置が義務づけられました。既存の住宅についても、お住まいの地域によって異なりますが、平成23年までに設置しなくてはなりません。
火災報知器には、煙が報知器に入ると知らせる「煙式」と、周囲の温度が一定に達すると知らせる「熱式」があります。「煙式」は寝室や居室に、「熱式」はキッチンに適しています。さまざまなメーカーから発売されており、大手電気店やホームセンターなどで扱っていて、特別な配線工事なども不要です。購入する時はNSマークのついたものを選びましょう。
設置する場所は、寝室と、寝室につながる階段が義務となっています。子ども部屋やリビングを寝室として日常的に使用するのであれば設置義務が生じます。キッチンについては条例で定められていることがあるのでお近くの消防署に確認をしてください。
最近は火災報知器の設置義務を口実にした強引な訪問販売も発生しているようです。「消防署の委託を受けて来た」とか「資格を持つ者だけが設置できる」などと説明している事例もあるようですが、消防署や自治体が火災報知器の販売を業者に委託することはありませんし、設置するにあたって資格も必要ありません。お住まいの地域の設置義務期限が迫るにつれ、このような悪質商法が増えることも予想されています。十分注意をしていただくとともに、おかしいな?と思ったら国民生活センターに相談しましょう。
※参考:社団法人 日本火災報知器工業会 http://www.kaho.or.jp/
総務省消防庁 http://www.fdma.go.jp/
国民生活センター http://www.kokusen.go.jp/
東京ガス「住宅用火災警報器・暮らしの安全をしっかり見守ります。」
日本の冬の情景を代表する「かまくら」。白銀の世界に点在し、あたたかな灯りがもれてくる光景に、郷愁を感じる方も多いのではないでしょうか。
かまくらとは本来、神様をまつる行事のことでしたが、昨今では積み上げた雪をくり抜いて作った雪室のことを指すのが一般的のようです。かまくらの名前の由来は、「かまどのカマから発したもの」や「鎌倉権五郎をまつったから」そして鎌倉幕府樹立の祝い行事から来た、など諸説ありますが、いずれも定かではありません。
かまくら文化はもともと秋田県東部のもので、小正月に雪で作ったかまくらで水神様をまつるという400年も続く伝統的な行事です。今では多くの人が本やニュースなどで知っていますが、昭和の初めまでは日本でもほとんど知られていない地方の伝統行事でした。このかまくらの名と文化を日本に広めたのは誰あろう1人の外国人。1936年(昭和11年)、秋田を訪れたドイツの建築家ブルーノ・タウトは、初めて見たかまくらの素朴で幻想的な情景を、自身の著書「日本美の再発見」で大絶賛しました。建築家として「かまくら」という建築物に興味を持ったのはもちろんのこと、かまくらをのぞいた彼に対し、子どもたちが一杯の甘酒を勧めたことにも触れ、「ここにも美しい日本がある」と、その文化にも感動した様子が記されています。
現代のかまくらは遠くから眺めるだけでなく、雪室の中で餅を食べたり、鍋料理を囲んだりと体験できるものが人気のようです。雪国でしか味わえない冬の楽しみ、かまくら。一度お出かけになってはいかがでしょう。
※参考:秋田県観光総合ガイド http://www.akitafan.com/
美の国あきたネット http://www.pref.akita.lg.jp/
株式会社秋田ふるさと村 http://www.akitafurusatomura.co.jp/
信濃平観光協会 http://www.shinanodaira.com/
エンジョイ!雪遊び http://www.yuki-asobi.com/
日本文化いろは事典 http://iroha-japan.net/