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2014.10.01更新
 

本格的な普及に向け、国も動き始めた「自動ブレーキ」。
 

走行中に前方の障害物を検知すると、自動緊急ブレーキが作動して衝突を回避する「自動ブレーキ」システムが、高級車から軽自動車に至るまで目覚ましい勢いで普及しています。

「自動ブレーキ」は、メーカーによって機能や価格に大きな違いがあります。それは、障害物を検知する方式が異なるからで、大別すると、“赤外線レーザー(レーザーレーダー)”“カメラ”“ミリ波レーダー”の3種類があります。

現在、最も普及が進んでいるのが“赤外線レーザー”方式です。「スマートアシスト」(ダイハツ)、「レーダーブレーキサポート」(スズキ)、「シティブレーキアクティブシステム」(ホンダ)、「スマートシティブレーキサポート」(マツダ)など。障害物を検知する距離が短いのが若干の弱点ですが、最大のメリットは、約4〜6万円と価格が安いこと。

7〜10万円クラスは“カメラ”方式で、代表的なのが[スバル]の「アイサイト」。6月に発売された新型車「レヴォーグ」は、フロントウインドー上部に搭載した2台のカメラ(カラー)で前方の車や歩行者・自転車を検知。前の車との速度差が時速50km以下であれば、ぶつかる前にブレーキがかかって衝突が避けられるという仕組みです。カメラという特性上、雨天や夜間での精度はやや落ちるものの、現在、全体的な性能と価格のバランスで圧倒的に優位に立っているシステムといえます。同方式では他に、「エマージェンシーブレーキ」(日産)があります。

3つ目は、10万円以上と高価な“ミリ波レーダー”方式。各社の高級車に多く用いられており、かなり遠方の障害物を検知できて、悪天候にも比較的強く、逆光も苦にしないのが特徴。

今後は、例えば、“ミリ波+カメラ”(三菱「アウトランダー」)や“ミリ波+カメラ+赤外線”(トヨタ「レクサスLS」、マツダ「アテンザ」)のような、より高精度で高価な併用システムが高級車においては主流となってくると思われます。

EUでは、『すべての商用車の新車に自動ブレーキを装備する義務』が2015年から発生することが決定。アメリカでも商用車への義務化が検討されています。そして日本でも、国交省が「自動ブレーキ」などの性能評価制度『予防安全性能アセスメント』を4月からスタート。これまでメーカーごとにバラバラだった性能数値などを横並びにして、作動状況などの評価を今秋にも公表する予定です。

国内外のメーカーにとって、いまや「自動ブレーキ」の開発は避けては通れない技術革新の重要なコンテンツとなっています。“衝突をどう軽減するか”ではなく、“衝突をさせない”ことを前提としたクルマづくりの時代に突入したようです。


※参考:
富士重工業    http://www.subaru.jp/
ダイハツ工業   http://www.daihatsu.co.jp/
スズキ       http://www.suzuki.co.jp/
日産自動車    http://www.nissan-global.com/
本田技研工業   http://www.honda.co.jp/
マツダ        http://www.mazda.com/
トヨタ自動車    http://www.toyota.co.jp/
国土交通省    https://www.mlit.go.jp/
朝日新聞(2014年6月18日付)


一人がラクチン! 「ぼっちサービス」の市場、拡大。
 
いわゆる「おひとりさま」向けサービスは、いまやブームを超えて定着した感があります。この現象を支えているのは、言うまでもなく“ひとり暮らし”の人たちです。すでに2010年時点で、“夫婦+子供”世帯を上回ってしまった単身世帯。未婚化、晩婚化、熟年離婚、夫婦の死別などの増加が「おひとりさま」を生み出す要因といわれています。

当然、新たな商機として、「おひとりさま」ニーズに照準を合わせたビジネスが様々な分野で花盛り。映画館、ラーメン店、カラオケ、マンガ喫茶、旅行、などといった定番の他にも、「おひとりさま」御用達の新種が続々登場しています。

団体スポーツなのに、一人でフラッと来て参加できる施設が注目されています。“個人参加フットサル”を運営するのは、「アイリ(AIRI)」(埼玉県川口市)。3つの地区(渋谷・日本橋・千駄ヶ谷)ごとに開催日や時間が設定されており、自分の希望する日時を申し込むだけで参加できます。一回につき、男性2,000円、女性1,000円。人数を集めたり、場所を確保したりという団体競技特有の手間は一切不要。練習もありませんし、ミスをしても怒られることもありません。

ユニークなところでは、インドアのビーチバレーコートが出現しました(コナミスポーツクラブ府中)。週3回、20時から個人参加型のビーチバレーを実施(1時間1,080円)。その日に来館した人を、2人制4人制にチーム分けして試合を行います。

カラオケ店での“一人カラオケ(ヒトカラ)”とはひと味ちがう、一人用カラオケボックスがゲームセンター内に登場。「ちょいKARA」(タイトー)という、電話ボックスのような形状にカラオケ最新機種が装備されており、料金は1曲につき100円のみ。

2012年、京都大学の学食に設けられたのが、大きなテーブルを衝立で区切っただけの一人用の席。これが“ぼっち席”と呼ばれ、学生たちに好評で、すっかり定着。神戸大学へも波及しました。これをきっかけに、“おひとりさま=ぼっち”として言葉が一人歩きし始めました。
一人用の「ミニこたつ」や「一人キャンプ」のための道具。ビアガーデンに一人用の席を設けた「ヒルトン東京」など、「おひとりさま」に的を絞ったサービスは、枚挙にいとまがありません。

“ぼっち消費”が、マーケティングやモノづくりのキーになりつつある昨今。ビジネス的には面白い市場にちがいありませんが、「おひとりさま」の居心地が良くなりすぎると、ますます非婚化、そして少子化に歯止めがかからなくなるという皮肉なことになるのでは……。

※参考:
アイリ      http://www.airi-inc.jp/
コナミスポーツクラブ府中   http://www.konamisportsclub,jp/
タイトー     https://www.taito.co.jp/
朝日新聞(2013年9月14日付)
経МJ(2014年5月19日付)


職場で堂々とスヤスヤ。能率向上に「昼寝」のススメ。
 

2013年に発表された「全米睡眠財団」の『国際睡眠調査』によると、日本人の平均睡眠時間は平日6時間22分と、アメリカ、カナダ、メキシコ、イギリス、ドイツの6ヵ国中、最短だということが分かりました。これを受けてか、厚生労働省が『健康づくりのための睡眠指針2014』を発表。その中に、“午後の早い時間帯に30分以内の短い昼寝をすることが作業能率の改善に効果的”と明記されました。

“眠気”には一定のリズムがあります。最も強い眠気は一日2回、午前2時頃と午後2時頃に現われます。昼食をとると、血液が胃に集中するため脳への血流が少なくなるからとか、消化されて血糖値が上がると睡眠を促す物質が働き始めるからなどといわれますが、そもそも何もしなくても私たちのカラダは、昼過ぎになると眠気を催すようにできているのです。

せっかくの「昼寝」も、正しく行わないと効果が発揮されません。大切なのは、浅い眠りにとどめるということです。時間にして20分程度が理想的(お年寄りは30〜60分)。それ以上になると深い眠り(レム睡眠)の領域に入ってしまい、逆に疲れを感じ、眠気を引きずったまま午後を過ごすことになりかねません。特別に仮眠室などが設けられていない場合は、自分の仕事机にうつ伏せの姿勢で大丈夫です。また、カフェインの入った飲み物を昼寝の前に飲むとスッキリ目覚めることができます。カフェインの覚醒作用が現れて脳に届くのに30分程度かかるため、目覚める頃にちょうどカフェインが効き出すというわけです。

リフレッシュ効果があり、疲労の回復、作業効率や生産性の向上といった効用が見直されてきた「昼寝=短時間仮眠(nap)」。最近では、積極的に「昼寝」を取り入れる企業が増えてきました。

埼玉県にあるリフォーム会社[OKUTA(オクタ)]では、2012年から仕事中の昼寝を認める「パワー・ナップ制度」を導入しています。従業員(約300人)は一日1回、15〜20分間、眠くなったらいつでも眠ってOK。昼寝中は電話を回さないなどの配慮も。

久留米市のある高校では、全国初の試みとして2004年から「昼寝」を実施(自主参加)。昼休みの後半15分間を「午睡タイム」として、教室を暗くしたり、クラシック音楽を流したりと、眠るための環境も整えています。

IT企業の[GMOインターネット](東京)では、従業員約3,000人のために、会議室に昼寝用のソファ30台を置き「おひるねスペースGMO Siesta」として開放しています(12時半〜13時半)。

欧米では、[グーグル][ナイキ][ブリティッシュ・エアウェイズ]などの企業が「昼寝」制度を導入しているといいます。

※参考:
厚生労働省           http://www.mhlw.go.jp/
OKUTA              http://www.okuta.com/
GMOインターネット       https://www.gmo.jp/
朝日新聞(2014年4月27日付)
日経産業新聞(2014年6月6日付)


 
 
 
 
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